先日、札幌の居酒屋さんでサンマの刺身を注文したところ、「刺身は切らしているので「ルイべ」はどうですか?」との返事。

「ルイべ」って言葉、初めて聞きました。
サカナの名前ではなく調理方法でした。
刺身と似ていますが、シャリっとした食感とあっさりしたサンマをとても美味しく感じたので、
「ルイべ」について調べてみました。
ルイべとは
「ルイベ(るいべ)」とは、魚の身を凍らせて刺身のように食べる北海道独特の食べ方です。
もともとは アイヌ料理 に由来し、サケやマスを冬の厳しい寒さで自然冷凍させ、解凍せずに凍ったまま食べる保存・調理法でした。
語源はアイヌ語で「ル=溶ける」「イペ=食べ物」、つまり「溶けていく食べ物」という意味とされています。
ルイべの特徴
1. 冷凍状態で食べる
普通の刺身は冷蔵で食べますが、ルイベは半解凍または凍ったまま薄切りにして食べます。
口に入れると体温で溶け、冷たい食感と共に旨味が広がります。
2. 寄生虫対策
サケやサンマなど一部の魚にはアニサキスなどの寄生虫がいますが、冷凍することで死滅させられます。
北海道では、保存性と安全性を高める目的でも利用されてきました。
3. 独特の風味
冷凍すると、魚の身の水分がシャーベット状になり、通常の刺身よりも脂の甘みを際立たせます。
サンマの場合、脂が多い秋刀魚を使うと、口の中でとろけるような食感が楽しめます。
ルイべ 食べ方
• 一般的には 薄く切って、わさび醤油やポン酢で食べるのだそう。
• 最近はサーモンやホッケ、サンマなどもルイベで提供されることがある由。
• 冷凍技術の発展により、家庭でも刺身用に冷凍されたルイベ用サンマが販売されることも。
現代でのルイベ
• 北海道の居酒屋や郷土料理店では「サーモンルイベ」が代表的のようです。
• サンマのルイベも、脂がのった秋サンマを冷凍して食べる方法として親しまれているとのこと。
• 最近は「ルイベ漬け」といって、冷凍した魚を醤油ダレに漬け込むアレンジも人気のようです。
まとめ
ルイベは 北海道の知恵と文化が生んだ「冷凍刺身料理」 であり、寄生虫対策や保存のために発達した方法です。
サンマを使ったルイベは、秋の脂ののったサンマを凍らせ、口の中で溶かしながら旨味を味わう贅沢な食べ方。
アニサキスと冷凍の関係
• アニサキスはサンマやサケなどの魚介類に寄生する線虫で、刺身でそのまま食べると胃に入り「アニサキス症」を起こすことがあります。
• 厚生労働省の食品衛生基準では、-20℃以下で24時間以上の冷凍によりアニサキスは死滅するとされています。
• 一般家庭の冷凍庫(約-18℃前後)でも、48時間以上冷凍すれば十分に死滅するようです。
刺身よりもたくさん食べる?
居酒屋さんでいただいたルイベも、あっという間に平らげました。
半冷凍のままいただきたいので、刺身よりもスピーディに食べ終えますので、たくさんいただけるのかも。
物価高騰の中、外食はできるだけ少なくするためにも、ルイべを家庭で作れたらいいですね。きちんと調理すれば、アニサキスの心配もなくなりますので。
以下に、家庭で作るサンマのルイベ の基本手順を調べました。
サンマのルイベを家庭で作る手順
① 材料
• 新鮮なサンマ(できれば刺身用に流通しているもの)
• 塩(軽く振る用)
• 醤油、わさび、ポン酢など(食べるとき用)
② 下処理
1. サンマを三枚におろす
• 頭と内臓を取り除き、流水で血合いをきれいに洗います。
• 中骨を外して、きれいな三枚おろしにします。
2. 小骨を取り除く
• 骨抜きやピンセットを使って、小骨を丁寧に抜きます。
• 薄皮も可能なら剥がしておくと口当たりがよくなります。
3. 軽く塩を振る
• 表面に軽く塩を振り、余分な水分と臭みを取ります。
• 15分ほど置いて、ペーパーで水気を拭き取ります。
③ 冷凍
1. ラップでぴったり包む。
2. ジップ袋に入れて空気を抜き、冷凍庫へ。
3. 家庭用冷凍庫(-18℃程度)で48時間以上冷凍する。
• これは寄生虫(アニサキス)を死滅させるための目安です。
④ 食べ方
1. 食べる直前に冷凍庫から出す。
2. **半解凍状態(刺身包丁で切れる程度)**で薄切りにする。
3. わさび醤油やポン酢で食べる。
• 冷たい食感と脂の甘みが口の中で溶けるように広がります。
ポイント
• 刺身用と明記された新鮮なサンマを選ぶこと。
• 下処理後すぐ冷凍すること。
• 解凍しすぎると普通の刺身になってしまうので「半解凍」が美味しさのコツだと思います。
ルイベは「凍らせてから食べる刺身」なので、アニサキス対策としても非常に理にかなった食べ方だと思います。