ここのカレーライスを食べるまでの1週間、『昼のコースを頼んだつもりなのに、カレーライスだけ??』というのが、私の頭の中から消えませんでした。
今回は、この『??』が消えるまでのお話です。
先日の朝早く、札幌から根室まで車で帰る途中、「昼ご飯をどこで食べようか」と主人と「ミシュラン2017年版 北海道編」を見ながら話をしていたところ、チミケップホテルでの昼のランチがいいね、と決まり、助手席に座っていた私は、早速このホテルに電話しました。
電話に出られたのは女性で。20代かなと思う若い声。
「あいにくランチも3日前からの予約のみとなっております。」と優しく断られました。残念と思いながら電話を切りました。
主人が、「1週間後の◯日、日帰りだったらそこへ食べにいける」というので、我が家からこのチミケップホテルまでをグーグルで調べると車で3時間ぐらいと表示しす。
「では、1週間後の◯日で予約を入れるね」と、再度、チミケップホテルに電話しました。
今度は、女性ではなく、若い声ですが、男性の方でした。
「空いているか確認して、折り返しお電話します。」とのお返事。
(空席かどうかは、すぐにわかるだろうに)と思いながらも、格式のあるホテルかもしれないと思いながら、私の携帯電話の番号を伝えて、電話を切りました。
が、15分たっても、折り返しの電話がかかってきません。(間違った電話番号を伝えてしまったのかな)、と心配になりました。
さらに15分経ちました。結局30分たってもかかってこなかったので、私から再度ホテルにお電話しました。
先ほどの男性が出られ、「電話番号は、この番号で確かに承っております。申し訳ございません。お席はご用意できるのですが、食材の関係で、まだお電話できずにおりました。もう少しお待ちくいただけますか。」とのこと。今回も格式あるホテルの応対です。
(食材の関係? そうよね、このホテル、人里離れたところにあるようだし、季節外れでもあるので予約のお客さんがいなかったら、私達のためだけに食事の準備をしないといけなくなるし、、、、、それにしても、昼のランチにも、「食材の確保」からというところが、こだわっているからか、それとも、田舎すぎるのか、よくわからないけど、こんなこと言われたの初めてね)と納得し、1週間後のランチに期待が膨らみました。
10分後、先ほどの男性から私の携帯に今度はちゃんと電話がかかって来ました。
「この日ご用意できます。カレーライスとなっておりますが、ポークとシーフードがご用意できます。どちらかをお選びください。」
(えっ 昼のコースが カレーライス、???、、、、、)
脳みそが一瞬ぐらっと傾いた感じになりました。
(ミシュラン本には「昼 コース」としか書いてないので、ランチはコース料理とばかり思っていたけど、カレーライス?? ん、もしかしたら、メインがカレーというのかな?)
でも、なんとなく、この男性の丁寧な電話応対が、こころもとなく、マニュアルを読み上げているだけという感じもして来ましたので、
「あの、カレーライスのみですか?」と思い切って尋ねました。
「はい、左様でございます。サラダとスープをおつけになることもでき、お一人様 1,800円となります。お付けするのでよろしいでしょうか?」
と、カレーライスが当然のような返事で、「コース」の「コ」の字も出てきません。
(うーん、左様でございますと言われても、、、とにかく、ミシュランには「昼 コース」と書いてあるけどなぁ、しかも、6,480円〜となっているし、おかしいなぁ、この男性もコースの話を全くしないし、、)
「わかりました。サラダとスープをつけてください。」
と一応この電話でカレーライスをポークで予約しました。
電話を切っても私の脳みそは傾いたままです。
確かに最初の電話で「昼のランチを予約したい」と、言い、「昼のコース」とはっきりと伝えなかったのですが。
でも、フレンチレストランに「昼のランチ」を申し込んで、当然のように「カレーライスです」と言われたのは、初めてね。そのうえ、ここはミシュラン星レストランでしょう? 本にも「昼 コース」と書いてあるじゃない。
まあ、いいか、面白そう、ミシュラン星のカレーライスをいただいてみよう。
とはいうものの、その日夕方、自宅に戻ってからも電話の内容が気になっていました。
(、、、ひょっとしてあの電話は丁寧にお客を断る方法なのかな、、、)とも思ってきました。
(何か失礼なことを言ったのかなぁ、博多訛りのイントネーションがフランス料理にふさわしくないと思われたのかな)
(失礼のない電話のかけ方などきちんと学んでおくべきだったかもねぇ)
しばらくはそういう反省の気持ちが出てきましたが、6時間の車での長旅のうえ、脳味噌が傾いたままなのでそれ以上考えが進みません。その日はそんな感じで休みましたが、翌日も、その次の日もまだ私の脳みそは傾いたままでした。
さて、当日は12時の予約でしたので、余裕を持って家を出ました。3時間休みなしに走った車は、やっと目指す津別町に入りました。さあここを左折したら、あと15分でチミケップホテルだという交差点まで来ました。
「チミケップホテル左折」との木製の可愛いい小さな看板を見つけましたので、その看板の指示に従い左折しました。
10分ほど走ったでしょうか、「道幅が狭くなる」という標識が出てきました。そこからしばらく走ると「ここから砂利道」との看板も出てきました。チミケップホテルは、道路も整備されていない土地にあるようです。
その10秒後です。いきなり「通行止め」の看板が目の前に現れ、急ブレーキ!
しかも、道路横には「10月30日から工事で、しかもこの道は冬季は通行できない」と書いてあります。
「なに、これ。通行止め? もうすぐ12時よ。」
どこか、迂回路があるはずと思い、ホテルに連絡しようとスマホを取り出しましたが、「圏外」の表示! 地の果てにでも来た気分です。
ホテルへの電話もできないことがわかると、私たちは今来た道路を急いで引き返しました。先ほど左折した交差点の手前でやっと、携帯の「圏外」の表示が消え、ホテルに電話をかけました。
先日のあの若い男性が出ました。
12時には間に合わないこと、通行止めだったことなどを知らせ、迂回路を聞き出しました。
長くなりましたので、続きは後日に
では、また